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【ジェンダー重要ポイント】性別ってどうやって決めるの?性の在り方4要素について教えます。

編集・ライティング

シブヤ ユウキ

早稲田大学文化構想学部文芸・ジャーナリズム論系卒業。雑誌の自主制作やクリエイターチームの結成などを行い、Web制作会社にディレクターとして入社。その後、フリーランスのディレクター・イラストレーターを経て、オウンドメディアのライター・コンテンツディレクターとなる。現在はマルチクリエイターとして活動中。

自分の性別について考えたことはありますか?おそらく多くの人が、生まれた時の体つきで「男性」であったり「女性」であったりと無意識にカテゴライズして生活していると思います。

しかし、性の在り方を決める上で重要になってくる4つの要素があるのです。この記事では、自分の性を考える時に、何を持って考えれば良いのかをお伝えしたいと思います。

性別を考える上で必要になってくるのは4つの要素

自分の性別について考える時には、単に「自分は男性/女性の体だ!」という生物学的な性だけで考えてしまうと視野が狭くなってしまいます。最近は「LGBTQ+」という言葉の認知度が高まったことで、いわゆる「普通の男性/女性」以外の性で生きる人にも目を向けられるようになってきています。

以下では、自分の性の在り方を考える際に重要になる4つの要素について紹介します。

身体的性

まず、最も分かりやすいのが「身体的性」です。簡単に言ってしまえば、「産まれた時に割り当てられた身体的特徴に基づいた性別」ということになります。

「身体的性」が重要視されるのは温泉やトイレなどの場面です。例えば、男性用の浴場に女性の体をした人が入ってきたら驚くことでしょう。特に、自分の身体と心の性(性自認)が一致しない人は「性別適合手術」を行って、自分の「身体的性」を変えることもあります。

性的指向

「性的指向」とは、簡単に言えば「どのような性別の人を好きになるのか」という意味を持つ言葉です。例えば、男性のことを好きな人は「性的指向」が「男性」に向いているということになります。

また、男性・女性の両方を好きになる場合もあります。ちなみに、よく性的な趣味を示す「性的嗜好」と混同されがちで、男性が男性のことを好きになると、「あいつってそういう趣味があるんだな」などと心無い言葉を吐かれることがあります。きちんと区別しておきましょう。

性自認

「性自認」とは、「自分の性別は何だと思っているか」ということを指します。仮に身体的性が男性で産まれたとしても、心の中で「自分は女性として生きていきたい」と思うのならば、その人の「性自認」は「女性」ということになります。4つの要素の中でも、自分の性を決める上で最も大きな役割を果たしていると言えるでしょう。

しかし、前述した通り、性自認が身体的性と異なる場合は、身体的性によって区別されている温泉やトイレなどの利用に際し、どのように扱うべきかという議論がなされているところなので、難しい問題でもあります。少なくとも、相手の性別を勝手に推測して決めつけたり、押し付けたりするのは控えましよう。

性表現

最後に「性表現」ですが、これは「どのような性の振る舞いをするのか」という意味の言葉になります。例えば、女性が学校でスカートを履かず、男子学生と同じズボンで登校するなども「性表現」のひとつになります。

他にも、コミカルでエンターテイメント性に富んだ性を表現(女装)するドラァグクイーンといった職業もあります。日常の細かな言葉遣いや服装から、誇張した表現まで幅が広いのが特徴なので、それぞれの「性表現」を尊重しましょう。

これらを踏まえて、改めて自分の性別について考えてみよう

ここまで、性の在り方に関する4つの要素を確認してきました。これらを踏まえて実際に自分の性についても、今一度考え直してみるのはいかがでしょうか?

「普通の男性/女性」って何だろう?

世の中はまだまだ「普通の男性/女性」というイメージが根強いと思います。しかし、そもそも「普通」とは何なのでしょうか。

4つの在り方を踏まえると性の在り方は実に多様で、厳選することはできないと思います。一般的に「普通」と呼ばれるのは、「自分の身体的性と性自認が一致している(シスジェンダー)」ことと「性的指向が異性に向いている(ヘテロセクシュアル)」の2つを満たしている状態を指します。

この性の在り方のことを「ストレート」ということもあるので覚えておきましょう。この「ストレート」が「普通」とされているのは実は最近の話で、江戸時代やその前の時代では、大名が少年と性的な関係を持っていたこともあったようです。

ですので、「あくまでも偶然、普通」なだけであり、今後どのように文化が変わっていくかは分からないのです。

性の在り方は十人十色

性の在り方は何通りもの組み合わせがあり、挙げ出したらキリがないくらい無数に存在します。「ストレート」がマジョリティであることには変わりませんが、性的マイノリティと呼ばれる人も多くいることが、これらの要素を知ったことで想像できたのではないでしょうか。

自分の性の在り方を考え直すために、まずは自分の身体的な性を確認し、そしてどのような人に魅力を感じるのか、またどのような表現をするのがしっくりくるのかを踏まえた上で、性自認を決めてみるのも良いかもしれません。

しかし、性のあり方は固定すべきものでもないので、その都度その都度柔軟に変化していくものとして考えるのが良いです。

まとめ

以上が、性の在り方に関する4つの要素でした。考えたこともなかった、という人もいれば、知ってはいたけど改めて考え直そうかな、という人もいるかもしれません。

性の在り方は多様で自由なので、これを機に、今一度自分の性別について考え直してみてください。自分の性の在り方が変わったり、モヤモヤが晴れたり、あるいは他人との接し方が変わったりするかもしれません。

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