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【子どもにどう話す?】LGBTをわかりやすく教えます。

編集・ライティング

シブヤ ユウキ

早稲田大学文化構想学部文芸・ジャーナリズム論系卒業。雑誌の自主制作やクリエイターチームの結成などを行い、Web制作会社にディレクターとして入社。その後、フリーランスのディレクター・イラストレーターを経て、オウンドメディアのライター・コンテンツディレクターとなる。現在はマルチクリエイターとして活動中。

ここ数年で一気に認知度が高まった言葉である「LGBT」、いわゆる性的マイノリティ。そんな多様な性のあり方を、子どもはTVやYouTubeなどで見る機会も多いでしょう。

では、実際に「LGBTって何?」と聞かれたらどのように答えれば良いのでしょうか。この記事では「LGBT」について家庭で教育したり、実際に聞かれて困ったりしたパパやママのために、子どもへの「LGBT」の伝え方を解説していきます。

「LGBT」って、子どもにどう伝えたら良い?

家庭の中でも難しいのが性教育。その中でも「LGBT」は、比較的最近認知度が高まった新しい言葉です。そんな「LGBT」について正しい知識を身につけてもらい、偏見を持たないようにするにはどのように教えれば良いのでしょうか。

以下で解説していきます。

性的マイノリティについて

まずは「性的マイノリティ」について。「LGBT」は「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシュアル」「トランスジェンダー」の4つの性のあり方を指しますが、時には「性的マイノリティ」全体を示すこともあります。

「性的マイノリティ」とは、「ストレート」、つまり「自分の体の性別と心の性別が一致していて、異性を好きになる」という多数派ではないことを指します。また、「LGBT」だけでは4つの性しか表していないため、「LGBTQ+」といった表現もされます。

「L:レズビアン」について

それでは、ここからは「LGBT」の4つの性について簡単に解説します。「L:レズビアン」は、「体の性別も心の性別も女性で、好きになる相手も女性」である人のことを指します。「レズ」などと呼ばれがちですが、それは差別的なニュアンスを含むことが多いので、きちんと「レズビアン」と呼びましょう。

「G:ゲイ」について

次に「G:ゲイ」について。「ゲイ」は「体の性別も心の性別も男性で、好きになる相手も男性」である人のことを指します。こちらも「レズビアン」と同様に、「ホモ」といった呼び方は差別的な表現にあたるので避けましょう。

「B:バイセクシュアル」について

「B:バイセクシュアル」は、「好きになる相手が男性と女性の両方」である人のことを指します。その人自身の性別は問いません。異性のことが好きであっても、同性を好きになることもあるので、カミングアウトしづらいことが問題になっているようです。なので、「ストレート」と区別して教えてあげましょう。

「T:トランスジェンダー」について

最後に「T:トランスジェンダー」について。「トランスジェンダー」は、「生まれ持った体の性別と心の性別が一致しない」人のことを指します。例えば、「女の子として生まれたけど、男の子として生きていきたい」といった状態です。制服でスカートではなくズボンを選ぶ生徒も増えてきていると思うので、そういった例を出して教えてあげると良いでしょう。「トランスジェンダー」の場合は、「好きになる性別」は問いません。

子どもに話す時の注意点は?

ここまで「LGBT」の4つの性について簡単にみてきました。それでは、実際に子どもに話す際に注意しておくべきポイントは何があるのでしょうか。解説していきます。

数ある性別のひとつとして教える

何より重要なのが、「ストレート」である「多数派」と「LGBT」のような「少数派」の2つにキッパリと分かれている、と教えてはいけないということです。性別はあくまでもグラデーションのような考え方で、「ストレート」も「レズビアン」や「ゲイ」と同じように、数ある性別の中のひとつに過ぎないと教えるのが良いでしょう。

たまたま「ストレート」の数が多くて「多数派」になっているだけであり、性のあり方でその人の立場が変わってしまうような扱いを受けるのは残念なことです。ですので、「LGBT以外にも、人の数だけ性別ってあるんだよ」という考え方を知ってもらうのがとても大切だと思います。

その子の性別についても考えてもらう

「LGBT」や性のあり方についてひと通り話したら、今度はお子さんの性のあり方についても考えるきっかけを作ってあげるのも良いかもしれません。例えば、「自分の心の性別について考えてみたことはある?」や「同性の友達から告白されたらどうする?」などといった問いかけです。

こういう風に、性について考える視野を持つことで、お子さんが「ストレート」であろうとなかろうと、差別や偏見の少ない子に育ってくれることでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。「LGBT」について、子どもに話をするというのはなかなか難しいかもしれません。しかし、現在のZ世代以下では、性のあり方に対して柔軟な子どもが増えています。

そんなジェネレーションギャップを埋めるためにも、親世代もある程度「LGBT」について理解し、気軽に性について話せる場を作ることができたら、素敵ではないでしょうか。性別を決めるための4つの要素についても解説した記事があります。どうぞ併せてご一読ください。

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