性のあり方は人の数だけありますが、その中でも少しずつ知られるようになっているのが「アロマンティック」と「アセクシュアル」という性のあり方。これらは、恋愛をしない・性的な交流をしないといった特徴がある。この記事ではそんな「アロマンティック」と「アセクシュアル」について、それぞれの詳細と違いについて解説していく。

アロマンティックとは？

「アロマンティック」という言葉を、最近よく聞くようになったという人も多いのではないだろうか。

LGBTQ＋に含まれる「性的マイノリティ」のうちのひとつの性のあり方であり、徐々に知られるようになっている言葉である。

そんな「アロマンティック」の特徴について簡単に紹介していく。

恋愛感情を覚えない

「アロマンティック」の最大の特徴は、恋愛感情を覚えないことだ。

「ロマンティック」が恋愛のことで、「ア」がそれを否定形にするという意味。

性的指向のひとつであり、他人に対して恋愛的な指向が向かない状態のことを指す。
ただし、その傾向や程度は人によって異なるので、ひと口に「アロマンティック」といっても、様々な人がいることは押さえておきたい。

恋愛作品などに共感しない傾向にある

アロマンティックの人の傾向として、恋愛要素の強いドラマや映画、もしくは歌などに共感できないことがある。

あまり恋愛のストーリーに感情移入できなかったりするので、なかなか楽しめない人が多いが、他のセクシュアリティの人と同様に楽しむことができる人もいるので、これも程度が人によって異なる。

あくまでも「共感できない」だけで、「作品を否定する」わけではない。

他人に共感することはできる

アロマンティックの人は恋愛感情を抱かないのが基本的な特徴だが、友人や家族に対して深い愛情を抱くことはできるので、他人の愛情などの感情に全く共感できないわけではない。

アロマンティックだからといって、他人に全く感情を湧かない無慈悲な人という印象を抱くのは間違いなので、勘違いしてはいけない。

結婚する人もいる

アロマンティックだからといって、必ずしも結婚しないわけではない。

恋愛感情ではなくとも、何らかの魅力を相手に感じて、その人と「結婚」という社会制度の中で生きていきたいと思う人も少なからずいるということだ。

アセクシュアルとは？

「アロマンティック」と少し似た性のあり方として挙げられるのが、「アセクシュアル」だ。

似ているようで根本的なところが異なるので、しっかりと言葉の定義を理解しよう。

以下で解説する。

他人に性的な感情を抱かない

「アセクシュアル」は「セクシュアル」とあるとおり、性的な魅力・感情に関わる性の在り方で、「他人に性的な感情を抱かない」人のことを指す。

恋愛感情の有無は「アセクシュアル」については問わないのもひとつの特徴だ。

恋愛感情を抱かないわけではない

恋愛感情う有無を問わないと前述した通り、「アセクシュアル」については、恋愛感情は抱くが、性的な感情は抱かない「ロマンティック・アセクシュアル」と、恋愛感情も性的な感情も抱かない「アロマンティック・アセクシュアル」の2つに大別される。

恋愛感情を抱くか否かは、本人の意思やその他の理由によって様々なので、アセクシュアルに関しては、恋愛感情の有無は関係ないのだ。

性的な行為に嫌悪感を抱くことが多い

アセクシュアルは性的な感情を抱かないだけでなく、性的な行為に嫌悪を抱く場合も多い。

例えば、キスや手を繋ぐといった行為も嫌悪の対象になる。

なので、アセクシュアルの人とスキンシップをとるには、注意が必要だ。

その人がどんな行為に嫌悪感を抱くのか、しっかりと把握しておくべきだろう。

まとめ

ここまで、「アロマンティック」と「アセクシュアル」の特徴・違いについてみてきた。

それぞれ、似ているようで全く異なる性のあり方なので、きちんと理解した上で接する必要がある。

間違った認識で相手の性のあり方に踏み込んでしまうと、相手を傷つけてしまうことになるだろう。

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